PFUのユーザーサポートは、若林さんの笑顔と『つるこ』と『かめこ』に支えられている

(フリック!編集長:村上タクタ)

2021.5.27

元気いっぱいの『つるこ』とシニアになって落ち着いた『かめこ』

「ウェスティが大好きで、仕事の疲れは、この2匹にみんな癒してもらっています」と言うのは、PFUの電話ユーザーサポートで10年にわたってユーザーの相談に乗り続け、ベテランとして周囲のスタッフからも頼りにされる若林理恵さんだ。

『ウェスティ』とは、ご覧のウェストハイランド・ホワイトテリアのこと。

ルーツはイギリスのスコットランドにあり、他のテリアと同じく、キツネ狩りなどを行う時の猟犬として作られた犬種で、白く、小さく、活発なのが特徴。どちらかというと希少な犬種で、ウェスティを愛好する人の会が開催されると、全国から愛好家たちが集まるという。

左がつるこ、右がかめこ。
白い毛にチェックのハーネスがよく似合う

「少し茶色い色の入った小柄な方が『かめこ』。白くて大きい方が『つるこ』。どちらもメスです。かめこは13歳でおばあちゃんなので、もうあまり歩けません。リードを着けて歩いてもすぐ疲れちゃうので、カートに入れて押して散歩します。つるこは今8歳で元気に走りたがるので、リードで歩かせます。2匹は仲悪いんですよね……。昔は、かめこの方が立場が上だったのですが、かめこも歳を取ったし、つるこの方が幅を利かせてますね。かめこはちょっとボケが入ってる感じで……」と、愛犬の話を始めると、話が止まらない。

テリアは猟犬だけあって、かわいい見かけとは裏腹に、気性が激しい部分もあるのだそうだ。もともとは年長のかめこの方が立場が上だったのだそうだが、今はかめこが歳を取って、つるこの方が圧倒的に優勢。若林さんはケンカの仲裁に追われる日々だという。

小さな歩幅で一生懸命に歩く姿がなんとも愛らしい

「もともと、実家でテリアの雑種を飼っていて、私もテリア系の犬を飼いたいと思っていたんですよ。明るくて、元気だから楽しいし。近所のペットショップで探したらウェスティを見つけて。どんな犬なのかな……と、ネットで調べたら、もう気持ちが抑えられなくなって(笑)それがかめこです。ペットショップでも、他の犬を踏みつけたりして走り回っていて、もう大変でした(笑)もう、全然止まってなくて落ち着きなくて。最近やっとシニアになって落ち着いてきましたけれど」

もう一匹のつるこは平凡。ご主人とふたりともが仕事に出かける時は、つるこはケージの中で落ち着いていて、かめこは家の中で放してあるという。何かつるこの方が窮屈でかわいそうな気がするが、つるこの方はケージの中の方が落ち着くようで、放しておいても勝手にケージの中に入ってじっとしているのだそうだ。同じ犬種でも、性格はそれぞれ違うようだ。

「若林さんが対応されたお客さまはラッキー」と言われるほどの神サポート

さて、大好きなウェスティの話を聞いていると止まらなさそうなのだが、そろそろお仕事の話を。

PFUのユーザーサポートは石川県かほく市の本社と、神奈川県横浜市のみなとみらいにある横浜本社の両方にあるが、ハードウェアのサポートは横浜本社で行っており、若林さんもそこに勤めている。

「横浜本社のサポートセンターでは、一般のユーザー様に販売しているScanSnapはもちろん、業務用の各種スキャナー、Happy Hacking Keyboardなどの商品についてもサポートしています。実際にハードウェアも動作状態で設置されていて、お客さまのサポートをするために同じ動作をするか試してみたりすることもできるようになっています」と若林さん。

ユーザーサポートとは、文字通りお客さまが商品を使う際にサポートする部署。直接お客さまと会話する機会も多いので、ここでの対応がPFU全体の印象となることもある非常に重要な部署だ。

常に笑顔で対応する若林さん。
「つるこ」と「かめこ」も仕事を見守る

中でもベテランとして、常に笑顔で対応する若林さんは、サポートセンター全体のムードメーカーであり、高いスキルと明るい対応は後輩スタッフの目標にもなっているという。

同僚からも「若林さんが対応されたお客さまはラッキーです。頭の回転が速くて、お客さまが何についてお困りかキャッチするスピードが速くて、説明も分かりやすい。私たちにとっても見習うことがたくさんあります。ご一緒にお仕事できてラッキーです」「研修でお世話になっていますが、メール対応でも、電話対応でも、若林さんの対応は常に勉強になるし、いつも助けてもらっています」と、とても評価が高い。

正確で分かりやすいサポートのために、製品の仕様は隈なく理解する

PFUの販売する製品は、WindowsにもMacにも対応するモデルが多く、さらにさまざまな世代のOS、スマホやタブレットにも対応するので、お客さまによって状況は異なる。その状況を想像しながら、起こり得る事象を想定して、お困りのポイントを解決しないといけないから難しい。お客さまにとっては、目の前に起こっている事象がすべてだから、説明が省略されることが多いが、どんなデバイスで、OSは何を使っていて、どうやって接続しているか……などをひも解いて、問題を解決しなければならない。高い経験値の必要とされる仕事だ。

また、業務用のスキャナーはモデルよってかなり機構や機能も違うので、それらについても熟知する必要がある。

そしてもちろん、テクニカルな知識だけでなく、お困りのお客さまとコミュニケーションするスキルも必要だ。

「ビジネスでお使いになっている方と、プライベートでお使いの方は、お困りの度合いや切迫度合い、またスキャナーに対するスタンスも違います。ビジネスでご利用の方は、動作しなければ仕事に差し障りがあるから切迫している状況のことが多いです。反面、論理的にご説明さしあげると、ご理解が早いことが多いです。対して、プライベートでお使いの方は、ビジネスの方ほど差し迫ってはいないかもしれませんが、機材について深くご存知ないことも多いので、ゆっくりご説明しながら対応する必要もあります」と若林さん。

後ろ姿からも、若林さんの温かい人柄が伝わる

「時には、声色というか話し方も変えて対応します。ビジネスの方には少し早めの口調でもいいので、論理的に迅速に説明します。プライベートの方、特にお歳を召した方には、ゆっくりと噛み砕いて。寄り沿うような気持ちで説明するようにしています」

他の同僚からも、「お客さまへの配慮が素晴らしい。特に高齢者の方へのホスピタリティに満ちた対応が素晴らしく、自分も見習いたい」と評判だ。

ユーザーサポートの仕事は、長丁場になることもある。

「お客さまにもいろいろご協力をいただき、数カ月スパンで対応させていただくこともあります。非常に難しい対応の場合、私のスキルも含めて反省することもあり、気持ちも落ち込みがちですが、その後、お客さまからお礼のお手紙をちょうだいして、励まされたことも何度もあります。お客さまからの『ありがとう』はサポートの仕事をする上で、一番のモチベーションになっています」

また、購入前の方からの相談もある。

「ご購入前の相談で長期対応になる方もいらっしゃいます。ご購入前は『どんなことができるのか?』『こんな機能はあるのか?』と、お客さまの使い方にフィットしているのかどうか?などいろいろご不明な点があると思いますし、分かりやすく説明できるように努めています。ご案内した結果、『すぐに購入します!』と言っていただけると嬉しいですね!購入後、その方からの質問のお電話などをいただくと、嬉しくなります」とのこと。

購入前であれ、購入後であれ、若林さんのサポートは常に的確なのである。

『かめこ』と『つるこ』のおかげ

……なんとも大変なお仕事だ。

その仕事の疲れを癒すのは、やはりウェスティなのだろうか?

「そうですね。仕事が終わったら、あまりストレスを持ち越さないように心がけています。いまはやっぱり、かめことつることいるのが一番の癒やしですね。ウェスティの飼い主のミーティングが、毎年サマーランドの近くで開催されているのですが、今年はコロナ禍の影響で開催されなかったのが残念です。今年はオンラインでやったのですが、カメラの前で芸をしたりしてとても面白かったのですが、それでも早くコロナが収まって、会えるようになるといいですね」

2匹と一緒の若林さん。まぶしいほど笑顔が輝く

長いインタビューの最中でも常に笑顔を絶やさない若林さんだが、ウェスティのことになると笑顔の輝きが10倍になる(笑)PFUのユーザーサポートは若林さんの笑顔と、その若林さんの笑顔の元である『かめこ』と『つるこ』によって支えられているのである。

  • ScanSnap、HappyHackingは、株式会社PFUの日本における登録商標です。
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