石川県のほぼ中央、能登半島の少し南に位置するかほく市に本社を構えるPFU。令和6年1月1日に発生した能登半島地震の後、PFUは企業として地震被害に対する支援を行ってきました。
この記事では、個人で復興支援活動をしているPFU社員を紹介します。趣味の音楽活動を通して復興支援に参加している様子や、趣味と仕事を両立する際の考え方についてお聞きしました。ワークライフバランスを支えるPFUの就業制度や休暇制度についてもご紹介します。
音楽活動があるから、仕事も頑張れる
音楽活動を通じて能登半島の復興支援に取り組まれている、中村朋治さん。かほく市にあるPFU本社で勤務しています。
中村さんは、ネットワーク製品を開発する部署に所属しており、ICTシステムの運用を支援するソフトウェアの開発およびサポートを担当しています。
まずは、音楽を始めたきっかけや現在の活動についてお聞きしました。

PFU社員の中村さん
音楽・ギターに目覚めた学生時代
きっかけは、中学時代の文化祭です。体育館のステージでギターを弾いている先輩たちに、女子生徒が声援を送っていたのを見て『ギターが弾けるとモテるのでは!』と思い、ギターを始めました。同じころ、自宅に親戚のおじさんがくれたギターがあったこともきっかけの一つです。
――その後、中村さんは高校時代からライブハウスでの弾き語りなどの活動を経験し、大学時代にはロックバンドも始めたそうです。現在は、奥様と共にアコースティックユニット「A-Band」として30年以上活動されているとのこと。
A-Bandは、ギターの私とピアノの妻Azusaによるアコースティックユニットです。自分たちで作詞作曲して、オリジナル曲を演奏しています。元々、ソロでギターの弾き語りをしていた私と、同じくソロでピアノの弾き語りをしていたAzusaがライブハウスで何度か一緒になったことをきっかけに、ユニットを組むことになりました。

アコースティックユニット「A-Band」
入社後は、趣味の音楽活動が日々の糧に
若い頃は、音楽を楽しむために仕事をするんだと思っていた時期もありました。週末のライブに向けて今週も頑張るぞ、と考えながら仕事したり、高額なギターを買うために仕事を頑張ったり(笑)
――音楽活動が仕事のモチベーションになっていたのですね。
現在は定期的なライブ活動を続けていて、活動拠点は石川県白山市にある『Live spot 夕焼け』というライブハウスです。土日を中心に月に3~4回以上のライブを行っています。A-Bandとしては、毎月一組のゲストを迎えてコラボする『コラボナイト』というライブを9年間続けています。

「Live spot 夕焼け」で演奏する中村さん
――毎月のライブを9年も続けるというのは、なかなか大変そうです…。土日だけでなく平日の夜にライブが開催されることもある!とのこと。その日は、仕事を休んで参加されているのですか?
時間単位休暇(注1)を取得して、仕事の後でライブに参加しています。定時退社時刻よりも1時間くらい早く仕事を切り上げて、時間単位で休暇を使ってライブへ行っているんです。
注1:PFUには、社員が取得できる休暇として「一日単位」、「半日単位」の有給休暇の他に「時間単位」の有給休暇があります。時間単位休暇は、1時間単位で取得できる有給休暇で、年間で最大40時間まで取得できる制度です。
きっかけをもらった復興支援の輪
――趣味の音楽活動を通して、能登半島地震の復興支援に参加されているとのことですが、始められたきっかけは何だったのでしょうか?
自分に何かできることはないかと考えていたところ、復興支援のためのボランティア団体『ペイフォワード+夕焼けファミリー』に参加している友人から声をかけてもらいました。『ペイフォワード』は、『Live spot 夕焼け』のマスターを中心としたボランティア団体で、東日本大震災時に設立され、地元の有志で活動しています。
――「夕焼けファミリー」は、「Live spot 夕焼け」に縁のある地元アーティストの有志が参加されている団体だそうです。スタッフやミュージシャンの方々、15名ほどで活動されており、A-Bandも所属されているとのこと。どのような支援活動をされていますか?
この団体ではさまざまな活動を行っていますが、一番の活動は新しい生活を始める被災者への物資支援です。小型家電や衣類などの生活に必要な物資(新品または準ずる物)を募集して、被災者の方へ提供しています。その他に、避難所や被災地での炊き出しの手伝い、復興支援ライブの開催を行っています。
私は、その中でも、支援物資の倉庫整理、被災者への受け渡しなどの作業や、復興支援ライブで応援金を集めたり、被災者へ音楽を届けたり、ということを中心に行っています。

避難所での物資支援のテント
――支援活動を通して感じたことなどはありますか?
最初は被災者の皆さんと話すのを躊躇していたのですが、実際お話ししてみると、皆さんとても明るく前向きでした。また、ライブを観に来てくれる方が増えていき、私のほうが逆に元気をもらっているなと気付きました。

避難所での復興支援ライブ
――支援活動を経験したことで、音楽活動や仕事に対する考え方に変化はありましたか?
能登半島地震が起きてからは、音楽も仕事もきっちりやるのが自分にとっての支援活動かなと思うようになりました。音楽や仕事をやりたくてもできないという人がいる状況で、できる自分は全力で取り組まなければいけないな、と感じています。

復興支援ライブの開催前に、被災地の路上から呼びかけをする中村さんとバンドメンバーのみなさん
仕事と趣味を両立するために
――毎月の定例ライブやボランティア活動と充実した日々を過ごしている中村さんですが、もちろん仕事にも全力で取り組んでいます。音楽活動や支援活動と仕事を両立するために意識していることをお聞きしました。

PFU本社で勤務中の中村さん
両立はするが、無理はしない
両立するために、音楽活動と支援活動をがんばりすぎないように気を付けています。『両立はするが、無理はしない』というスタンスです。
例えば、遠方で開催されるライブや、週末の朝早くから夜遅くまでになるライブは、他のメンバーにお願いして私は参加しないときもあります。
他にも、週末、遠方のライブに参加した場合は、翌日の月曜日に有給休暇を取得して、仕事のほうでも無理をしないようにしています。
――仕事とのバランスを考えて音楽活動を継続されているのですね。計画的に有給休暇を取ることも、両立のためには重要な要素ですね。

中村さんのご自宅にある楽器や音楽機材
ワークライフバランスを支えるPFUの就業制度
社員がライフスタイルに適した働き方を選択できるように、PFUには「在宅勤務」や「短時間勤務」といった就業制度があります。
在宅勤務は、会社や事業所に出勤せずに自宅で勤務できる制度です。勤務場所には、自宅以外にも親(本人・配偶者)の住居を選択でき、単身赴任者であれば帰省先の自宅も対象になります。
短時間勤務は、育児や介護のために利用できる制度で、対象者は一日の勤務時間を最小6時間に短縮可能です。家族や家庭の事情にあわせて、勤務時間を調整・選択できます。
ちなみに、PFUの年次有給休暇取得率は75.4%(2023年度)で、多くの社員が一日単位、時間単位などの有給休暇を取りながら、自分のライフスタイルに合わせた働き方を選択しています。

中村さんのように、趣味を通して復興支援に貢献できるということは、とても有意義ですね。会社の休暇制度を活用して、今後も音楽活動や復興支援を継続していただきたいと思います。そして、趣味を楽しみながら、これからも仕事で活躍されることを期待しています!
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